繭から羽化してきました

周桑物語

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繭を完成させてから1週間経った頃、頑丈な繭に穴を開けてねじり出てきます。その手法は次の通りです。

蚕蛾は「コクナーゼ」というタンパク質分解酵素を分泌して、絹糸同士を接着しているセリシンというタンパク質を分解しています。このことで、繭の先端だけがふやかされて蚕蛾が外にねじり出やすくなっているのです。

誰に教えてもらったのでしょうか。センスオブワンダーです。

蚕蛾は飛ぶことができません。翅が退化したからです。実は人類がそうさせました。人間の都合に合わせて進化させられた蚕ですが、絹糸を吐くという素晴らしい能力によって、人間から餌を与えられ、その遺伝子をつなぐことができました。逆を返せば、蚕だけの力では自然界で生き抜くことはできなくなったのです。

この蚕蛾は、産卵を終えれば天命を全うすることになります。そして来年その卵が孵化して今回と同じことを繰り返されます。人類が絹糸を必要とする限りにおいてですが・・・。

蚕の飼育日記はこれで終わりです。